アテローム

アテロームを潰す方法が有効な方法といえるか否かは、その進行の度合いと大きな関係があります。外見上誰が見てもしこりがあると分かるようになった頃では、外科的切除手術に頼らざるを得ません。袋と中身（老廃物）を根こそぎ取り除くためです。そうでなく、中身を搾り出すあるいは吸い出す方法が適切といえるのは、アテロームの初期段階からせいぜい中期段階移行期位まででしょう。皮膚下の深部迄老廃物や袋が広がっていないということが外科的手術か否かを見極める一つの目安です。また言うまでもないことですが、くれぐれも自分の手で中身を搾り出したりしないことです。そうるすとき大抵手や器具等を消毒していないか、または不十分であることが多く、更に周囲には細菌が飛び回っています。このような状況下で、アテロームに細菌が入り込まないと思う方が難しいとお分かりでしょう。こうして細菌が入り込みと皮膚下で袋が破裂し、体内に膿が流れ出します。すると内臓やリンパ管に感染症を引き起こし、死に至らしめるかの性もあるのです。更に中途半端な搾り出しは再発を繰り返します。この繰り返しは皮膚癌を引き起こす要因ともなるので、更に注意が必要です。従いまして、潰す方法はありますが、それはアテロームの進行具合とも関係しており、どう処置するかは医師だけが決定でき、医師だけが実行できるのだということを忘れないことが大事だと私は思います。